ハローバイバイ

里田まいwith合田兄妹『バイバイ』がヒットしております。
衣装はピンクレディを意識したそうですが、曲調は少し違う系統のように聞こえます。
島田紳助×高原兄コンビの手による一連の曲って、高度成長期末期の日本の工業技術のようだと思う。ソニーの全盛期というか。洗練され成熟した技術を、ウォークマンが代表ですが、小さくコンパクトにミニマルにしていくことに傾注していた時代。
舶来ものに囲まれた暮らしを贅沢と感じる洋化志向も、効率的でムダがないことを尊ぶ質素な感性も、ともに日本人の特徴といえますが、前者の象徴が海外ブランド・ブームで、後者が工業技術によって表現されていたような気がします。
紳助も高原も、昭和30年代前半生まれ。果てのない(と思われた)経済成長のど真ん中で育ってきた世代です。そんな彼らがつくる曲は、シンプルでミニマル。良くいえばね。悪くいえば、タメがない。まとまりすぎ。メロディの展開が急ぎ足。なんというか、カセットテープよりも小さいカセットプレーヤーをつくろうとした当時の日本の工業っぽいなと、思うわけです。そこまでコンパクトにしてどーする、みたいな。
ただ、紳助の書く詞は、難解な表現がいっさいないのが、良い点といえば良い点ですよね。必ずしもわかりやすいことが質の高さにつながらないのも言葉の世界ですけれど、こだわりすぎて何を言いたいのか伝わらない表現がいちばん困るわけですから。


ああ、今月末で“ハロプロ”ともお別れかぁ。
でも、エルダー組が卒業した後も、「彼女たちハロプロは」とか言ってしまいそうだな。