3万枚売れるかな

ヘキサゴンから生まれた新ユニット、里田まいwith合田兄妹『もうすぐクリスマス』。
立ち位置的には里田がメインになっているけれど、misonoと対等のツインボーカル・スタイルですね。
歌に関しては、やはりmisonoは巧いですな。もっとハーモニーを効かせた曲づくりをしてくるのかと思っていた。その点が少しもったいない気がするかな。
曲としての出来は、良い悪いを深く語るようなものではないね。「楽しい!」「かわいい!」と思ってもらえれば目標達成です、みたいなところでつくっているような印象があります。
ダンスは、いままでのヘキサゴン・ユニットの中ではいちばんまともではないですか。さほど難しい振り付けではないと思いますが、軽快で、キレがある。
でも、例の「3万枚売れないと……」という条件ですが、さほど厳しく適用されるものではなさそうですね。紳助は「売れなければ羞恥心とPabo以外のシングルは出さない」と言う。つまり羞恥心とPaboは安泰ということになります。
さらに番組の終わり頃になると、「3万枚売れ残ったら」という言い方に変わっていた。それだと、1枚でも売れりゃいいことになっちゃうけど。めちゃめちゃなトーンダウンだな。
まあ、それは言葉のあやでしょうけれど、「3万枚」という高らかな告知は、単なる話題づくりのギミックである可能性もありますね。
1年中「閉店セール」と垂れ幕を出している田舎の洋品店じゃねえんだからって感じですけど、そろそろ飽きられてきたかなという気配を察知して新機軸を繰り出す商売の読みは、紳助が絡んでいるだけにさすがに鋭い。売れるだけ売って、おそらく引くときはスパッと引くでしょう。
一方、母体である番組のほうは、アンガールズ田中の憎々しいキャラクターが立ち始めている。おバカブームの“次”の仕掛けが、このへんから始まるのか始まんないのかは知りませんが、始まったら始まったで、面白いことになりそうな気がします(ふにゃふにゃ当たり障りのない言い方が気持ち悪くて済みません)。