種まく人々

ガッタス武藤の背番号「25」って、やっぱり同じ左の使い手であるセルティック・中村を意識してのことなのか……などと思ったりする今日この頃。我ながらヒマだなー。
そういや、俊ちゃんホントに日本に帰ってくるの? もともとの夢だった「スペインでプレーする」未来を諦めたわけではなさそうなんですけどね。仮に2010年のワールドカップ終了まで日本のクラブに所属したとして、そのとき32歳。実績を世界的に知られている選手なので、それから欧州へ戻ろうと思えば戻れないことはないと思うが、トップクラスのチームからのオファがあるかどうかは、わかんないよね。
もし日本代表のためだけに欧州でのキャリアを中断するのは、ちょっともったいない気がする。


「働くお姉さんたち」とのリーグが始まって、ガッタスのめざす「フットサルの普及」にどの程度の効果があったのかは知らない。スカパー!での放送がなくなったぶん、少なくともぼくにとってはガッタスがだいぶ遠くなってしまった(Dohhh Upでダイジェスト映像は見られるけれども)。
今回の新規参入は森永製菓。先行チームと同様、老舗の一流企業です。たまたまそうなっているのか、それとも意図的に一流企業を選んでいるのかは不明ですが、成熟した「大人」のチームに参加してほしいという思いはあるかもしれないね。そこは、スフィアでの苦い経験が生きていると思う。
ライバル心が芽生えるのはいいんです。でも、勝ちたいと欲するあまりに、本業を犠牲にしてまでフットサルの練習に打ち込むとか、経験者をずらりと並べるみたいな本末転倒は避けたい。リーグの名称にわざわざ「ワーキングレディ」というサブタイトルを付けているのは、アマチュアのためのリーグだよ、勝利至上主義のフットサルはしないよという理念が、そこに込められているからです。
週1回とか2回練習するのがやっとのサークルでも、フットサルは楽しめるし、いい試合ができるんだよ、ということが言いたい。それを一緒に言ってくれる企業を探すのであれば、何屋だかよくわからない、怪しげなカタカナ社名の会社よりは、社会的な認知度の高い大企業のほうが信用性もあるし、懐が深いから自分勝手な行動を取ったりはしないだろう、ってことじゃないかと思います。それと、やはり大企業は従業員が多いから、今度こういうプロジェクトに参画するんだけど、というときに、目的に即した人材を集めやすい利点もあるでしょう。いろいろ都合がいいわけです。
ただ、興業として考えたとき、ガッタスがいなければ何にも魅力がないリーグですから、そこが難しい。観客は大半がガッタスのサポーターです。普及活動になっているのかなあと疑問に感じるのはその点だし、会場も1,000人程度のキャパシティしかないのでは、たいした利益にはならんでしょう。会場使用料・設営費・人件費でパーじゃないですかね。音楽ガッタスなんかやることになったのも、金にならねえことばっかりやってんじゃねーぞと、事務所の上のほうから圧力がかかったゆえではないかと思う。
しかし、アイドルが何かのスポーツに趣味以上の取り組みを見せ、継続的に活動し、スポンサーが付く大会まで開催を実現させた例って、過去にない。すごいことをやっているんですよ。上で失敗したみたいな書き方をしたスフィアリーグだって、ガッタスが始めなければ、失敗すらできなかった話です。
ガッタスが進むところには、いろんな種がまかれている。いつか終わりが来るものなのだとしても、どんな花が咲くかわかるまで種をまき続けてほしいし、そうするべきだと思う。誰もやってないことだもん。儲かるとか儲からないという視点で判断しないほうがいい活動でしょう、これは。