交替ルールって悪くないかも

小学校6年生のときの、クラス対抗サッカー大会でフォワードだったのが、ぼくの“サッカー経験”の頂点です。ポストプレーを期待されての起用だったみたいですが、ぼく自身がその役割をぜんぜん理解していなくて、サイドに流れたボールに釣られてサイドに動いてしまうかと思えば、ぼんやりと中盤あたりをふらふらしていたりと、お粗末なフォワードでした。挙げ句の果てには、体育の授業を「風邪引いた」と嘘をついてサボったのがばれ、大会の当日は選手から外されるペナルティを受けてしまいまして。
ピッチ内の全員がボールに群がり右往左往する素人サッカー、われわれの世代の表現では「百姓一揆」と言ったのですが、その域を出ない学内の大会とはいえ、試合を楽しみにしていただけに、「おまえは出なくていい」と教師から告げられたときのショックは、激しい後悔をともない、ちょっとしたトラウマになったな。


そんな、低レベルの試合であっても、出られれば嬉しいし、出られなければがっかりする。単純な感情の動きです。ましてや、地方都市の小学校の学内大会の1万倍は注目率の高いスフィアリーグ、今回の大会から導入された「9人制」によって、いままで出場機会の少なかった選手にチャンスが巡ってきたのであれば、よかったねと言ってあげていいのではないかと思います。
実際、効果があったのかなかったのかは、ぼくにはよくわかんないんだけれども、ひとつ「おもしろいな」と思ったのは、四谷・ガッタス戦の後半の初っぱな、数分間だけ斉藤リコがベンチに下がった場面。解説のマリーニョが「いま四谷はリコちゃんがいない」って、ぼそりとつぶやいたとき、見ているこちらはとっさに「おっ、ガッタスが決めるチャンスじゃん」と身を乗り出したわけです。結局、ガッタスが何もできないでいるうちに斉藤が戻ってきてしまったので、舌打ちした覚えがありますが、強制的に交替させる制度の「おもしろさ」はこういう部分にあるのかなと、あとで思いました。
アイスホッケーでいうパワープレーですか、ペナルティを取られてひとり少ない状態になっているときの、はらはら感、どきどき感に近い感覚があります。
もっともスフィアの場合は「主力が引っ込んだ」だけで、人数まで少ないわけではないので、アイスホッケーと単純に比べるわけにはいかないでしょうが、この交替ルール、広げ方によってはもっとおもしろくなりそうな可能性も感じる。相手の交替を見計らって、とっておきのサブを投入するとかね。そんなの、今大会で、とっくにやっているチームがあったかもしれんが。


スフィアリーグ5thのガッタスについて、もう少しだけ書くネタを用意していたものの、いろんな感想ブログを巡回していろんな意見にうなずいたりしているうちに、いろんな影響を受けてしまい、自分の考えに自信がなくなった(苦笑)。もうやめときます。
しかし今回久しぶりに「豆とフットボール」さんにここを紹介していただいて、たいへん嬉しかったのですが、リストの上のほうに並んでいるのが面映ゆいというか申し訳ないというか。皆さまのお役に立つようなことは何ひとつ書いてないので、リンクをたどってこられた方には、とんだお目汚しでごめんなさいと謝るしかありません。