スフィアリーグ5thのガッタスその2

ハロプロ好き+サッカー好きという2大欲求をいっぺんに満たしてくれるカテゴリーのテレビは、ライターなどという階層の底辺を這いずって生きているだけの何の楽しみもない零細自営業者にとって、このうえないカタルシスであるわけです。
というわけで、今日もスフィアリーグ5thの感想を中国の工場のごとく無節操に垂れ流します。


他チームの試合も全部見たかったのだけど、時間的な都合でいまのところドリーム・カレッツァ戦と、ファンタ・ミスマガジン戦しか見てません。なので、そう深いことは語れませんが、ガッタスについて、前回のエントリーで「ガッタスもうダメぽ」みたいなことを書いたんですけれど、ちょっと筆が行き過ぎたかなあと思い直してます。
南葛ヤンジャン戦のガッタスは、それほど悪くなかった。いや、かなりよかった。もちろんシュートの精度を除いての話になるが……。
南葛のマークがややルーズだったのにも助けられ、人もボールもよく動いていたし、守備面でも危ない場面がほとんどなかった。
このゲームのガッタスに限れば、ドリームやカレッツァと比べても遜色のないできだったと思います。
しかしドリーム対カレッツァは緊迫したいいゲームでしたなあ。小島のキレが凄まじかった。フェイントでドリームの選手2人をすっ転ばした場面なんか圧巻でした。宇津木の動きを封じ込めたところなどを見ても、カレッツァが事前の早い時期からドリーム対策をしっかり準備してきていたことがうかがえます。
おかげで、ファイナルラウンドの大会が盛り上がりますね。


対四谷のガッタスの敗因を探るとしたら、試合勘の鈍りということになるのかなあ。
もちろんそれ以前に、四谷の守備が高水準だった面はありそう。パスコースを切る、スペースを消す、中へ入らせないという守り方をしていたんだと思う、よくわかんないけどさ。
ガッタスのパスが連続してつながった場面って、ほとんどなかったよなあ。で、たまにパスコースが開いても、出し手と受け手の呼吸が合わずに活かせない、みたいな。
そういう部分での勘が、数週間程度の内々の練習では取り戻せなかったのではないか、と思う。初戦の南葛戦も、実はパスの精度自体はもうひとつだった。受け手の方も気負いがあったのか、いったん止めてもいいのにダイレクトで蹴ろうとしてミスったりしていたし。
気負いといえば、辻は5ヵ月ぶりの試合で、張り切りすぎだったですかね。競馬でいうところの「いれる」状態か。いずれにしても平静でなかったことは確かだと思います。
試合、したいよね。難しいだろうけど。関東リーグの前座試合とか、他のチームがやっているようなことをガッタスも本当はやりたいはずだ。


この日のガッタスで、いちばん目立っていたのは文句なしに藤本。
相手ゴールへ向かっていくかと思えば、自陣深くまで戻って守備をする。ボールホルダーには前線からがつがつあたりに行ってパスを出させない。ああいう接近戦に持ち込まれると、相手は嫌でしょうね。見事な「汗かき役」だったし、フィニッシャーとしての意識も高い。
強いて文句をつければ、ちょっと動きすぎ?(笑)。スペースを埋めるよりボールを追っかけるイメージなので、味方とポジションがかぶってしまうシーンが何度かありました。注意されたか自分で気がついたかして、2試合目では修正していたっぽいですけどね。


目立っていたといえば、『サンダーバード』のペネロープを思い出させるド派手な金髪で登場した石川も目立っていた。
石川は前回大会以降、練習にも参加できてなかった様子なのでブランクが心配でしたが、意外にもフィットしてたな。外見ばかりでなく、プレーも悪くなかったよ。止める・蹴るという基本技術は、おそらくいまは柴田のほうが上だと思いますが、天性の勘なのか、スペースを見つける嗅覚とか、藤本とアイコンタクトして壁パスを試みるといったアイデアがパッと出る創造力が石川の長所でしょう。


その柴田は、足裏でボールをコントロールしてのフェイントもできるようになってきたし、かんたんにボールを奪われなくなり、囲まれても落ち着いている。とりあえず前へ蹴っとけ的なプレーもないですね。
そりゃ、危なっかしいミスも犯すし、走っていても足の回転が目で追えるくらいスピードがなく、前に立ちはだかっている相手に真っ直ぐぶつかって行ってしまうほどアジリティに欠ける。決してフットサル向きではない身体能力であるにもかかわらず、めげずにいままで頑張ってきた気持ちの強さは誉めてあげていいんじゃないか?なにより、遠めからゴールをねらえるキックはガッタスの大きな武器です。


カントリー娘。の3人については、少々不満。
もっとできる人たちだと思っているんで。「もっとできる」といえば、ガッタスのほかのメンバーもそうなんですが、カン娘は今シーズンもっとも多く試合に出ているし、本業のほうでも“ノッてる”状態でしょ。その勢いのよさを、フットサルでも発揮してほしいなあと思う次第です。