アイドルだけど、強いんです

スフィアリーグ2ndステージのインプレッションは数回に分けて書くつもりでいたんですが、もう試合内容をあらかた忘れてしまいましたあ。
覚えているのは、藤本の、宇津木にお見舞いした強烈なショルダータックルくらいだな。
ああ、あと是永が、これまで以上にシュートの意識が強くなっているように感じた。味方がフリーになっていても、ゴールがちょっとでも見えたらシュートを選択しているみたい。
そういえば、ガッタスのシステムって、前2人、後ろ2人が横に並ぶフォーメーションを採ることが多かったと思うけど、この日は是永が中央、左右に吉澤・石川、最後列に里田という並びになってなかった? もちろん、みうなが入ったり、あさみが入ったりした場合はまた違う並び方になっていたんだろうけど。
いよいよ明日、斉藤のラストゲームとなる十条FCとの一戦があります。どんな戦い方をするのか、興味深いですねー。練習では、超攻撃的チームと超守備的チームに分けて紅白戦をおこなったりしてるみたいですが、本番ではどうなるのか、楽しみなところです。って、ぼくはこの試合を見られるわけではありませんけどね。



ちなみに都リーグ女子は来季からチーム数が増え、1部8チーム、2部6チームの2部制で運営するのだそうです。今季10位だった十条FCや、ガッタスが都大会に参加した際に対戦した小金井クラブは残念ながら2部へ編入となっています。
その下のカテゴリーで、東京都オープンリーグというのがあって、これが地域リーグ的なものに当たるみたいですな。そのほか、ティファールカップやらクイーンズカップやらのカップ戦もある。裾野は広いんだね。
ガッタスも都大会という目標を掲げるのは、その意気やよしです。上のレベルをめざすのであれば、こういったリーグの階層を一歩一歩登っていくべきなのでしょう。
しかし、芸能界の仕事をしながらそんな労力もコストもかかることをやってはいられない。それ以前に、そこまでする必要性もないと思われます。
スフィアリーグ自体が(レベルはともかくとして)一種の地域リーグ的なものだということもできるし、それならその中で切磋琢磨すればいい。たまに腕試しとして一般の競技フットサルチームと試合をする機会があれば充分じゃないですか。
都リーグの強豪も出れば高校生チームも出るオープンな都大会は、日程も短いし、ちょうどいいでしょう。また、4月に第2回がおこなわれるらしい「すかいらーくグループ・チャレンジCUP」が定期イベントとして根付くなら、それもいい。スフィアリーグ選抜チームに入ることが、アイドル・フットボーラーたちの新たなモチベーションになるかもしれない。



ガッタスは、ご存じの通り、サッカー協会から「フットサルと女子サッカーの普及キャンペーンのイメージキャラクターになってくれ」というオーダーを受けて結成されました。応援歌的なものを歌ってお茶を濁すのではなく(それふうな曲のリリースもしましたけど)、自分たちもフットサルをやってみる、という発想がよかった。
とはいえ、独創的なアイデアというわけでもなかった。パッとは思い出せないのが申し訳ないけど、過去にも似たような企画はあったと思います。だけど、単にフットサルって楽しいんですよーと、つくり笑顔を添えてアピールする上っ面だけのパフォーマンスではなく、しっかり練習してうまくなっていくプロセス、昨日できなかったことが今日できるようになる楽しさ、試合に勝つことの嬉しさ、つまりスポーツの本質そのものを伝えていきたいと考える人たちがメンバーに残ったことで、いままでにない発展のしかたができた。
フットサルの楽しさを象徴するガッタス。練習して、上達して、ボールで仲間とコミュニケーションできるようになる楽しさ。試合に勝つ楽しさ。そういったものを象徴するアイコンがガッタスであるわけです。
ならば、吉澤がいうとおり、彼女たちのチームは強くなっていかなければウソになる。
彼女たちは本気で強くなろうとしているからアイドルのフットサルがおもしろくなったのであり、スフィアリーグも実現したのです。



しかし現実的な話、ガッタスが競技フットサルの実力者チームと互角の戦いができるレベルにまで強くなるのは、かなり難しいと思います。ほとんど不可能でしょうね。子どもの頃からボールを蹴っている人たちに、わずか3〜4年で追いつけたとしたら、それこそ天才です。
いくらなんでも、都リーグでやれるくらいまで強くなれと要求するのは無理がある。夢としては、強くなってほしいし、スフィアリーグの内部だけで自己完結しないでほしいと以前に書いた気持ちは変わりません。ある程度は外の世界とも交流することが「普及」の役に立つとも思ってます。だって、アイドルチームとフットサルの試合やってみたいなと、やっぱ考えるでしょ。GALOの横田年雄氏もブログ「ヨコタノテ」で書いてたぜ、うちのチームと試合してくれないかなって。
そうは言っても、あまり本格的にのめり込まれても困る。芸能界の仕事に支障をきたしてまでフットサルに熱中されたら本末転倒でしょう。「アイドルがその地位を守ったままフットサルをやっている」から意味があるんで、そこは大事な基本コンセプトとして守ってもらわなくてはなりません。