たまには怒ってみるか

あ、保田圭の出る『サルヂエ』録画するの忘れた。ていうか、録画しとかなきゃという発想さえ浮かばなかった。
なぞなぞ番組ってつまんねーからまったく見る習慣がないんですわん。そのかわり『愛のエプロン』は録ったから。
一方、矢口真里が堰を切ったようにテレビ出演をおっ始める様子ですな。いま、ある意味“旬”のタレントだから(危ないシャレだ)、当面はいろいろオーダーが入りそうですね。

今週号の週刊文春に、保田が見出しに立っている記事がありました。
「モー娘卒業組」中澤裕子保田圭が「お仕事チョーダイ」という言い回しはいささかファンのマインドを逆なでしますが、社会人向けの週刊総合誌に保田の名前が出ることは珍しいので、それはそれでいいか、と。ちなみに文春は以前、後藤真希つんくプロデューサーの口論なる噴飯もののやり取りを“再現”してくれたりして、ハロプロ・タレントを取り上げる場合は揶揄的な論調になりがちな一方、悪意はそんなにないと思います。花田紀凱が編集長だった時期は、特定の個人をやり玉に挙げる刺激的な記事を載せて挑発し、怒った本人がクレームをつけてくると、まんまと独占インタビューを取って反論させ、面白い記事をつくってしまう手をよく使っていました。ぼくは長年の読者ですけど、この類の記事は「どこまでホントだか」とニヤニヤしながら読む習慣が身に付いてます。
今回の「モー娘卒業組」の記事は、むしろわれわれ娘OBファンが膝を叩いて同意したくなるような部分も。もっとスペースを割いて、そのへんもう少し詳しく突っ込んでほしかったと思ったくらいです。

保田にしろ中澤にしろ、ちょこちょことメディアに出てはいるものの、客観的に見て、確かに売れっ子とは言いがたい状況。卒業後の線路をろくに敷いてない事務所の無策ぶりが原因の一つと、文春の記事は指摘していますが、それもその通りだと思います。彼女たちは特別気の利いた喋りが得意なわけではなく、笑いの才能に秀でているわけでもなく、じゃあ何者かと言えばほかでもない、歌手です。なのに、中澤は年に1枚もCDが出せない、保田なんかどうなってんだ、ってくらい、肝心の歌コンテンツがプアなんだから売れるも売れないもない。近頃事務所が熱心に取り組んでいるように見えるファンクラブ会員限定イベントは、マスメディア露出の少なさを補おうとするビジネスだと思われますが、ソロ曲の1曲も提供してあげないのにライブだなんて、ファンを舐めた商売だと批判されてもしかたがないですよ。
などと、いままでのエントリではあえて触れないできた事務所に対する疑問を、文春に触発されて吐き出してしまいましたが、しかし、彼女たちが失意の底に沈んでいるかといえば、そんなことはないと、ぼくたちはよく知っています。それが何よりもの救い。中澤もライブが好きだと公言していますし、保田もファンの前で歌う機会を切望していたそうだから、すごく丁寧なステージを務めているわけでしょ、ぼくは見ることができませんでしたが。
だから、チャンネルを合わせれば出ているような売れっ子に無理にならないでもいいよ、とぼくは言いたい。それより、たとえスケールは小さくても自分の本当にやりたいことを、諦めずにきちんとやっていける人たちであり続けてほしいと、かように愚考するわけであります。