石川梨華の卒業に贈る駄文

■はてなかしまし物語::石川梨華さんモーニング娘。卒業

ぼくの巡回先でもある「気がつけばこの場所に」の管理人、id:mergさんから引き継いだバトンです。思いがけずお鉢が回ってきてびっくりするやら慌てるやら。
でもせっかくいただいた機会ですので、ぼくもこの企画の尻馬に乗らせていただきましょう。

言うまでもなくモーニング娘。は、これまで何度もメンバーチェンジを繰り返してきたグループです。それが彼女たちの人気を保ち続けさせている大きな理由のひとつであることは間違いないでしょうし、だとわかっているのなら、来るメンバー去るメンバーそれぞれについて、ネガティブな意見を垂れるのは矛盾していると思います。
でも、いままで２回だけ「それはどうなんだろう」と感じたことがあって、最初は中澤裕子の卒業、次が石川梨華の卒業でした。

ぼくはモーニング娘。の魅力は「ごった煮感」「雑多感」だと捉えていました。中澤はあの年でのアイドルデビューは本人的にもかなりつらい思いをしたんじゃないかと想像しますが、彼女の存在のおかげでモーニング娘。がおもしろくなったのは確かで、いわばグループの象徴的存在だった。彼女が辞めて、魅力が希薄になってしまうことを恐れたのですが、実際に中澤抜きの体制になってみたら、それは杞憂に過ぎなかったとわかり、ははあそういうもんかと思ったわけです。
石川の脱退については、娘本体が土台からぐらつくような事態にはならないと既に学習していたので、その点は何ら心配にはならなかったのですが、辞める時期が予想を超えて早かったのが驚きでした。彼女がポスト飯田圭織の一番手だろう、飯田が辞めた後はこの子がリーダーになって娘を引っ張っていくに違いないと予測していたんですよ。歌がまったく上達しないリーダー。それはモーニング娘。の「完璧ではないが、人よりがんばれる子」というイメージを表すアイコンたりえる、と。
石川は、自分の生かし方を熱心に模索してきた子だと思います。おとなしかったのは最初だけで、いったん吹っ切れると、ぶりっ子アイドルをカリカチュアライズしたような自己演出、不安定な歌唱力をネタにした自虐ジョーク、笑えない笑い話など、フックポイントをつくろうと意欲的に動くようになりました。もっとも、そういった仕掛けが一般の視聴者に認知されているとは言いがたいのが残念ですが、我がちに前へ出ようとし、お互いに食うか食われるかで（大げさ）競い合っていた先輩メンバーたちの積極性を、もっとも濃縮した形で受け継いでいるのが石川です。ある意味、もっともモーニング娘。らしいメンバーではないか。だからオリジナルメンバーではない子が初めてリーダーの座に着くとしたら、石川がもっとも適任だと見ていたわけですけれども。

実をいうとぼくは、さとう珠緒や小倉優子の系統に列する、痛いキャラを計算で構築できるタイプとしての属性を石川に見ています。こういう人は回りから打たれるほど個性が際立つ。美勇伝もがんばってほしいですが、ソロ活動も並行してやってみてほしい。たぶんそのほうが、彼女の資質をよりいい形で生かせるんじゃないかという気がしています。

さて、次はどなたにバトンを渡すかですが、いつも読ませていただいているブログはいくつもありますけれど、みなさん、もうあらかたお書きになってしまわれているか、でなければ更新頻度の具合からご多忙の様子がうかがえて、気軽に頼みにくい雰囲気だったりします。悩みましたが、セレステさんのご対応を拝見して、なおさらここみたいな駄ブログから回すことの滑稽さを自覚いたしました。たいへん恐縮ですが、id:konkonholicさんへバトンを戻させていただくのが最善の道かと存じます。なにとぞご了承いただければと思います。
楽しい企画、ありがとうございました。