モーニング娘。よ何処へ行く

心あるモーヲタの方々は、モーニング娘。がクローズドなマーケットで成り立っている現況を憂えてきました。ライブはどこの地方の会場でもフーリガンたちが我が物顔に踊り狂い、その日初めてライブにやってきた一般の客や家族連れを事実上閉め出していると、悲しげに書くテキストサイトをいくつも目にします。
イエローキャブ野田社長が「男の子は自分の好きなアイドルを独り占めにしたがるからファン層が広がらない」と指摘していましたが、まさにそのとおりのことが、モーニング娘。のライブで起こっているわけです。
野田社長は所属のタレントを女性に認められるように育てたい方針のようです。その考え方が、すべてに通用するとは思わないのですけど、重要な視点であることは確か。たとえば第1期ミニモニ。があれだけブレイクしたのは、小さな子どもたちの心を捉えたというばかりでなく、その子どもたちの母親にも好ましく見られていたからではないでしょうか。
ハロプロの2分割」に伴うチケット申し込み制限は、フーリガン以外の客にマーケットを開放したい、ファンの底辺を広げたいという狙いもあるのでしょう。正しい方針だと思います。いままでどうしてやらなかったのかというくらいです。
潜在的フーリガン予備軍を呼び込んでしまって、さらに会場が荒れる可能性もありますが、そういう心配をしていたらきりがない。とりあえず何か手を打つ必要に迫られていたのでしょうね。
7期メンバーは加入ではなく募集だそうですが、来年3月に中学卒業見込みから20歳まで、という参加資格が設けられています。若干ながら平均年齢を上げて、ベリーズ工房との差別化を図る考えでしょうか。
書類審査によるふるい分けもしないといいます。書類では見えてこない才能発掘のために間口を大きく広げたためだと思いますが、それだけ、いまのモーニング娘。のタレント不足、手詰まり感をものがたっているともいえます。こちらが想像している以上に、事務所は焦っているのかもしれません。
むやみに人数を増やして、個々のパーソナリティを薄めてしまったことと、辻加護の大成功に気をよくして低年齢化を促進し、大人から相手にされなくなってしまったことのツケがきています。かつては、メンバー全員の名前がわかることを自慢する中年サラリーマンがけっこういたものですが、いまはそんな人、めったにいないでしょう。
ものすごい才能の持ち主を掘り当てられればいいですね。しかし、いちばんの特効薬はヒット曲だと思います。「LOVEマシーン」に匹敵する画期的な切り口が、もう1個くらいは見つかりませんかねえ。
ありゃ、モーニング娘。はもう理解の範疇にないと言いながら、長々と語ってしまいました。