仔犬のワルツ

■なっちのドラマを見ました

昨日から日テレで始まった、なっちのドラマを見ました(「仔犬のワルツ」)。うわー、これはエグい話ですね。野島伸司の携わるドラマをちゃんと見るのは、実は「人間・失格」以来だったりします。孤児、身体的ハンディキャップ、虐め、一族内での後継者争い、野に埋もれた天才、それを後ろで糸引きする俗物たち、唯一の味方であるところの動物、よくもまあこれだけB級くさいパーツを集めたものだと感心します。まさに野島ワールド炸裂ですが、おもしろいです。賛否両論あるみたいだけど、この人やっぱり「おはなし」づくりが上手いわ。来週を楽しみにしちゃおうかな。
ドランクドラゴンの塚地が登場するところだけ、どうしてもコントに見えてしまって困った。いかにも狡猾さだけが取り柄の小悪党という役柄。いい人はいい人らしく、悪い人は悪い人らしく。このわかりやすさも野島ドラマの魅力かな。

ところで、ぼくは自分の好きなタレントさんが画面に映ってさえいればいいタイプのファンではありません。好きだからこそ、完成度の高い番組にかかわっていてほしいし、高度な芸(歌やフリートークも含め)を披露してほしいのです。
逆に、その人の優れたパフォーマンスが発揮される場がマスメディアの外にあるのなら、マスメディアに登場しなくてもよいとさえ思っています。それは直接・間接を問わず目にする機会が著しく制限されることを意味しますが、「ファンとして、その人を見たい」という気持ちと、「ファンとして、その人の活躍を願う」という気持ちは別物だと考えていますから、たとえテレビの画面で見られなくても、完成度の高いアルバムを発表するとか、劇場の舞台に立つとか、といった形で活動の成果を伝えてくれるのであれば、たぶん満足できます。
と、偉そうにほざいておきながら、来週の土曜日は「保田デー」で、「羅生門 女たちの幻」の舞台が放送されたり、「アド街ック天国」に出演するとの情報があって、見たいなーなんて思ってます。「羅生門」はもう一度見て、ストーリーをより深く理解したいし、「アド街ック」と併せてチャンネルを合わせるでしょう。
単純なような、ひねているような、中年ファンならではの心理です。
ちなみに、安倍なつみのソロライブに、中澤裕子といっしょにゲスト出演するようですけど、これがいちばん見たいかな。でもたぶん行かない。ヲタがやかましくて歌を聴くどころではないと予測できるからですね。
まあ、こんな具合に、適当に取捨選択できるのも、中年ならではの余裕です。