もっと保田を

■保田、元気でやっているのでしょうか

「ヘキサゴン」以来、テレビで見ていないんですよ。先々週、「よろしくセンパイ」とかいうアップフロントが提供している深夜番組に登場してデビュー時の苦労などを語ったそうですが、チャンネルを合わせる気になれませんでした。
保田に過去を振り返えらせて、いまさら何か意味があるのか。それ以外に価値を見出せないとでも言うのか。仕事、させてあげてくれ! 何でもいいから。いや待ってください、ハロプロ枠だからという理由で当番制のごとくオートマチックに出られる番組出演なら願い下げです。アップフロント主導型のミュージカルなんぞにもあまり興味が持てません。カンプノウ・スタジアムのピッチに立つレアル・マドリーのごとく完全アウェイの仕事を頼みます。
保田はひとりで喋るのが大の苦手ですが、いじってくれる人がいれば、アウェイでもそこそこ働きますよ。

と、まあ、事務所に対する不満が大いにくすぶっているようなことを言いましたが、アップフロントエージェンシーという会社、そんなに悪くないんじゃないかなと思っています。
ヲタ連中には非難ごうごうなのは、
1)ファンの期待を裏切る方針ばかり立てる
2)タレントを生かしきれていない
3)一部のタレントを冷遇する
4)幹部社員が信用できない
5)ヲタ・マーケットしか相手にしない狭い商売をしている
といった理由ではないかと、過去ヲタサイトを巡回してきて各人の事務所に対する思いを読み取り、そう理解しています。
しかし、保田の処遇に関していえば、浅丘ルリ子の舞台に出ることが決まったあと、仕事をセーブして準備期間を与えたり、飯田圭織のソロワークには南欧ご当地ソング?やスタンダードなシャンソンを歌わせて、いかにもアイドル歌手チックに凝り固まった歌唱法を矯正させようとしたり(という意味がある企画なのではないかと受けとめています。なにゆえに南欧なのかは、いまだによくわかりませんが)、タレントの将来を考えた長期計画がありそうな気がしてるんですけどね、ワタシ。
「ファンの期待を裏切る」といいますが、もともとモーニング娘。はファンの期待を裏切った結果、生まれたユニットではないんですか? ロックボーカリスト・オーディションの落選者たちじゃないですか。グランプリを獲得してほしいという視聴者の期待を裏切ったからこそ、その後の発展があるわけです。裏切っているようでいて、実は期待に応えているじゃないですか。
第一、いちいち期待に応えるわかりやすいタレントに、魅力があるかなあ。予測できないファクターをいっぱいつくってきたから、ファンは見守りながら深みにはまっていったんですよ。
また、とくに理由もなく所属タレントを冷遇する事務所があるとも思えません。見どころがないならさっさと辞めさせますよふつう。
ヲタしか相手にしてないように思えるのは、それはヲタである君たちが一般層にある潜在需要を妨げているんだと思いますよ。どこへ行ってもやかましくてキモい声援が渦巻く光景がつきもの。そんなタレントのコンサートに行く気しないですぜ。同類と誤解されたくないから、CDも買わないでしょう。
タレントの持ち味を生かしてないなんて、そんなの外野からわかるんですかね。よほど内部事情に精通しているか、関係者でもない限り、断言は不可能なことです。形はどうであれ、われわれに見えているあり方が、実はタレントの最良の生かし方なのかも知れない。

それにですね、事務所が批判の的になることで、タレントが傷つくのを守っている面があることも事実です。
ファンが予測だにしないことをさせる(あるいはさせない)。うまくいけばオーライ。ダメだったら事務所のやり方が悪い。いずれにしても、タレント本人がバッシングの対象になることを回避できるってわけです。
アップフロントエージェンシーは規模としては中堅どころみたいですが、歴史はあるんですよね。タレント資産の運営の基本はきっちりしていると思います。