結婚会見


庄司と藤本の新婚カップルによる記者会見は、チラ見しただけですが、いろいろ考えさせられるものがありました。
まず、カメラの前で臆面もなくのろける恥ずかしさね。見るに堪えないという形容がまさしくぴったりだと思うが、あれは一種のプロモーションなんだろうなあ。「みきてぃはいい奥さんになります」「ぼくら中尾彬池波志乃のようなおしどり夫婦をめざしてますんで、ちょうどいいお仕事があったらよろしくお願いします」という。いちゃつく新婚の絵がほしいメディアの無言の要求にも応えるアクションでもあるのだろう。
いわば、彼らにとって今後の生活にも関わる勝負所。だから、恥ずかしいなんて感覚は二の次三の次なんでしょうね。
芸人が一身にカメラのレンズを集めているときに、笑いを取ろうともせず、フツーにのろけてどうすんだと、庄司には言ってやりたいっていう感想を抱かないでもないですよ。それがキミにとってのいちばんのプロモーションじゃないかと。
しかし、この人、心の底からアイドルを嫁さんにしたことが嬉しいんだろうね。それはよく伝わる。
藤本に関わる話題になると、とたんに弛んだ面相で気色の悪い話し方になる庄司の様子を見るにつけ、笑いよりも照れが先に立ってしまうような素直な心根の人なんだなあと思ったり、女遊びに関する話題は豊富でも、ひょっとして人から羨まれるようないい恋愛をした経験はあんまりなくて、舞い上がっちゃってるんだろうかと思ったり、いろいろ思うわけですが。
基本、好人物なんでしょう。芸人であることを優先するなら、幸運を自ら茶化して会見をめちゃくちゃにするのも辞さないはず。しかし、極めてまともな会見を開き、嫁さんが愛おしくてしょうがない気持ちをストレートに表現したのは、藤本にとって大事な記念になる会見だったからに違いない。
芸人としては落第だろうが、夫とする人としては誠実といっていいんじゃないでしょうか。